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犬と暮らすWEB漫画

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夕暮れをすぎて

キングの6年ぶりの短編集。
どれも読後感が残る作品で以前のキング作品にもまして情緒が感じられる。

『夕暮れをすぎて』-スティーブン・キング-
夕暮れをすぎて

文春文庫

ジャンル:ホラーサスペンス
サ イ コ度・★★★
サスペンス度・★★★
ホ ラ ー度・★★
ロ マ ン度・★
感  動 度・★★★★
読みやすさ度・★★★
 総合評価 ・★★★★


第一話 ウィラ
 列車の脱線事故でさびれた田舎の駅に残され、救援を待つ乗客の一群。
 その中でディヴィットの婚約者ウィラが一言も言わず姿を消した。
 ディヴィットは皆の止めるのを振り切り狼の遠吠えの聞こえる中、荒野の隣町にウィラを探しに出る。
 読み返したくなる印象の深い作品。

第二話 ジンジャーブレッド・ガール
 わが子の突然死をきっかけに走り始めたエミリー。
 ノンストップで行き先がわからない結末に引きずり込むキングらしい作品。

第三話 ハーヴィーの夢
 ハーヴィーがリアルな夢を見た。展開が少ないだけにリアルさが浮き出る小品。

第四話 パーキングエリア
 だれもいないサービスエリアでトイレに立ち寄ったら今しも犯罪が行われそうな雲行き。
 もし自分一人なら、現実的に助けられるのか否か。

第五話 エアロバイク
 メタボと医者に診断された男がエアロバイクを買ってダイエットに励み始めた。
 そこには困る男たちがいた!

第六話 彼らが残したもの
 この短編集の中で最も心に残る切なく沁みる珠玉作。
 9・11の事件をこの作家ならどう扱うのか、に答えを出した。

第七話 卒業の午後
 やはりストーリー展開が少なすぎて妙にリアル。ぞっとする。

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いかしたバンドのいる街で

日本では2006年に発売された短編集。
最近キングの短編集は珠玉ぞろいです。
この本もそれぞれがまさにキングらしくて読んでいて楽しい作品ばかり。

個人的には一作目の『献辞』はなんともイマイチでしたが、それ以外はありそうでなさそうなキングの気味悪い世界が堪能できて楽しい一冊です。

『いかしたバンドのいる街で』-スティーブン・キング-
20070317223445.jpg


文春文庫

ジャンル:ホラーサスペンス
サ イ コ度・★★★
サスペンス度・★★★
ホ ラ ー度・★★★
ロ マ ン度・★★
感  動 度・★★
読みやすさ度・★★★★
 総合評価 ・★★★

『献辞』
あるホテルの掃除婦の息子が作家になった。それには秘められた過去の不思議な秘密があった・・・。

キングはあとがきにこの作品を書いた理由を述べているが、それでもなんともよくわからない・・・。

『動く指』
ある日洗面台の排水口から一本の指が出ているのを見てしまった主人公は・・・。

個人的に好きな作品。ありえなそうなのにコワサが伝わる。
ドライブ感があって適当にばかばかしくてなぜか読後感が残る。

『スニーカー』
ジョン・テルが行くスタジオの3階の手前のトイレの下からはいつも同じスニーカーが見える。そのうちジョンは気が付く。俺は幽霊を見ているのではないかと。

これも良い作品だと思う。怖いんだけどほっとする。あとあじのよいホラー。

『いかしたバンドのいる街で』
夫婦が道に迷った末に作り物のようなありえない街に入り込んだ。
そこの住人はどこかで見た気がする人たちばかり。そして思い当たる。みんな若くして死んだミュージシャン達じゃないか!

夫婦の会話がリアルで、道に迷っても認めようとしない夫にいらだつ妻が、夫に危機を伝えようとするあたりはスリリングで「ほんと、男って!!」と一緒に叫びたくなる。こんな街には絶対迷い込みたくない。

『自宅出産』
なにごとも今まで一人で決められなかった優柔不断女マディーが自宅出産を決意したわけは、ゾンビの襲来だった!?

これぞナンセンスストーリーだが、マディーの人物描写の描き込みが緻密なので、あとから続くばかばかしさがありそうな話になるから不思議。

『雨期きたる』
夫婦が夏の休暇を取るために借りた家のふもとの村で老人が忠告した。
-今日は7年に一度の雨期が来る日だ、一晩だけ家を離れなさい-

どんな変な忠告でも第六感を働かせて耳を傾けた方がいい、胸に誓いました。

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デッド・ゾーン

スティーヴン・キング作品の中で最も愛する作品。
今まで何度読み返したか知れません。
これも初期のものですが、全編に渡る物悲しさ、哀惜の色はホラーサスペンスにジャンル分けされるとは思えないほど見事です。
一篇の詩のように流れる物語の旋律感に思わず涙がにじむ後半、なんという才能だろうと、改めてスティーヴン・キングの奥深さを感じずにいられません。
これを読んで大衆文学だと言う批評家の顔が見たい!

かの巨匠、ディヴィット・クローネンバーグも映画化しており、やはり私の心のスター、クリストファー・ウォーケンがジョン・スミス役で主演しています。内容を少し変えているとは言え、原作の持ち味を崩さずノスタルジックに仕上がっている良い作品だと思います。

デッド・ゾーン』-スティーブン・キング-
デッドゾーン

新潮文庫・上下巻

ジャンル:ホラーサスペンス
サ イ コ度・★★
サスペンス度・★★★
ホ ラ ー度・★
ロ マ ン度・★★★★★
感  動 度・★★★★★
読みやすさ度・★★★★
 総合評価 ・★★★★★

メイン州西部の高校教師であるジョン・スミスはどこまでも平凡な一市民だが、たまに予知能力を発揮することがあった。
あるフェアに恋人と出かけた彼は、恋人を送った帰りに事故に巻き込まれ、4年半後に奇跡的に植物状態から目覚めた時、恋人は去り、そしてジョンは不思議な能力を身につけていた。

人に素手で触るとその人の考えていることがわかったり、その人の未来が見えることで、人助けのつもりでしたことがジョンを孤独に追いやっていく。
そしてある日、下院議員のグレッグ・スティルソンと握手した時、ジョンはグレッグが大統領となり、第三次世界大戦の火蓋を切ることを予知してしまう!
それをだれに言ったところで気違い扱いされるに違いない。
ジョンは孤独の中で一人戦いを決意する。

エスパーものだがジョンはヒーローではない。ヒーローと呼ぶにはあまりに弱く孤独で、健康も愛も失いながら精一杯誠実に生きようとする普通の青年である。
その青年が自分にしか見えない真実によって命を懸けようとしている。
超能力によって犯罪者をつかまえたり、子供を助けたりしたが、世間やマスコミからは好奇の目で見られ、疎んじられた。
恋人とのつかの間の再会もただただ悲しく取り戻せない過去が横たわるばかり。
ジョンの大義とはいったい何なのだろう。

キングらしいリアルな70年代のアメリカの描写に浮かび上がるメロメロなノスタルジーをどうぞ満喫して欲しい。

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シャイニング

もっとも尊敬する作家、スティーヴン・キングをさて何から紹介しようかと迷いましたが、ホラー作家として王道とも言える作品『シャイニング』を選んで見ました。

スティーヴン・キングは「洗濯物のリストでも出版できる」と皮肉られるほどの大大作家ですが、偉大なストーリーテラーと同時に偉大なチャレンジャーです。様々な出版形態、ジャンルなどで作品を書き、常にベストセラーになります。名前が知られているからだと言われ、別名で出版しましたが、それも全てベストセラーになりました。

なんと言っても圧倒的な描写力、まさに天才です!!
あまりにリアルに情景が浮かび上がるので、ほとんどと言って良いほど彼の作品は映画化、テレビドラマ化されます。
また彼の文章は、エンターテイメントとしてだけではなく、文学としても崇高な美しさを感じます。

このキングの名を不動にした初期の作品、『シャイニング』は映画化されているのでご存知の方も多いでしょうが、小説はとにかく怖い!
大の大人が夜中にトイレに行けなくなるような怖さがあります。
怖いけど面白い、ノンストップノベルでキング入門の方で怖いの大丈夫なかたはここからどうぞ。

シャイニング』-スティーブン・キング-
シャイニング

文春文庫・上下巻・各550円

ジャンル:ホラーサスペンス
スプラッター度・★★★★
サスペンス度・★★★★★
ホ ラ ー度・★★★★★
ロ マ ン度・★★★
感  動 度・★★★★
読みやすさ度・★★★★★

5歳の男の子ダニーには不思議な力があった。人の考えていること、これから起こることがわかってしまう、それをコックのハローランは『シャイニング』と呼んだ。
ダニーの両親は離婚寸前だが、ダニーへの愛情でなんとか危機を乗り越えようとしている。父親のジャックはアルコール依存と暴力のせいで職をなくし、最後のチャンスを老舗ホテルの冬の住み込み管理人に賭ける。

嶮しい山頂にあるホテルは冬季は完全に雪に閉ざされる。その冬季休業中の管理を家族三人で請け負うのだが、他の従業員たちが引き払った直後から恐ろしい出来事が次々に起こり始める。

典型的なホラーハウスもの。
年代物のホテルに取り憑いたたくさんの霊たちが次第に悪意を膨らませ、ついにホテル自体が意志をもつ。
ホテルはまず意思の弱いジャックを味方に引き込もうとし、やがて・・・。

キング得意のスプラッターホラーで怖さはキング作品中1、2を争う。
しかし、その中にもダニーを中心とした必死に愛し合おうとする家族の三人様々の思いが切なく美しい。
こんなに怖いのに読後感が良く、質の良い文学作品を読み終わった気分にさせてくれるキングはやっぱり天才だ。

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