アミはアミなの!

犬と暮らすWEB漫画

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すみれの出産(3)

 最初全く出なかったすみれのお乳が少しずつ出始めた。
しかし、60gの子たちは吸う力が弱いので、30分おきに手でお乳を搾りながら吸い付かせなければならない。
さらに排便が命のカギなので、一刻も早く出させなければ生死を分けることになる。

 おっぱいを飲ませてまもなく、長女、長男は母親のお腹の中にいるときに溜めたウンチを出した。
いい兆候だ。
次女は刺激を続けたが出ない。
すみれは下の世話をしようとしないので、私と母に全責任がかかる。

 ころがって冷えないように、母親に乗られて圧死しないように、「ピー」と弱々しい声が聞こえたら飛び起きて、と一晩目は一睡も出来なかった。
丸一日経って、長女65g、長男88g、次女65gと数グラムずつ増える。
次女もようやくウンチが出たが、長女5g増し、長男6g増しから比べると、3gしか増えないのはやはりそのせいか。

そして恐れていた通り、次女は徐々に弱々しく鳴き始め、お乳を飲まなくなった。
見る間に63gに体重が落ち、手当の甲斐もなく3日目の朝死んでしまった。
息つく暇もなく長女も3日目に鳴き始め、お乳を飲まなくなってぐったりしたが、希釈した人工乳と栄養剤を1ccずつ1時間おきに入れ、4日目に再びお乳を吸う力が戻る。

そこからはどんどん体重が増え始め、一週間で2倍の120gに。
すごいことだ!
信じられないような奇跡だけど、ここまでくれば何とか生き延びられそう。

大きさじゃないんだなぁ。
その子が『生きる』と決断して産まれてくるんだ。
人工乳をうまく飲めない子もいるけど、長女は口を丸めて「おっくん、おっくん」と飲み、ウンチの出も良好。
私の手のひらに鼻を押し付けて安心したように寝てしまう。
アミの生まれた時と同じように、未熟児とは思えない生命力だ。
生まれ変わりが全部前の子とそっくりとは思わないけど、この長女は顔の模様から生まれたシチュエーション、何から何までそっくりだ。
そうまでしないとボケた私に売られてしまうと思ったんだろうか。

すみれもようやく母性本能に目覚めたらしく、甲斐甲斐しく世話をするようになり、ちょっと楽になる。

さあ、そろそろ目が開くころだ!

写真は生まれた日(ジュウシマツのヒナみたい)と4日目の人工乳を飲んでいる所
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あみり1
あみり2

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すみれの出産(2)

さて、いよいよ陣痛が本格的になってきた。
すみれはいきんでいる時は静かだが、生む瞬間「ギャーッ」と殺されそうな悲鳴を上げる。
7時過ぎ、「ギャーッ」を合図にお尻を覗いてみると、赤ちゃんの頭が半分くらい出ている。
ところが、すみれはそれ以上力むのをやめてしまった。
他人事のような目で私を見上げ、「ここから先はママの仕事よ。私は知らないわ。」的な体勢で寝転がっている。
なんでーっ!
「なんでそんなにやる気ないのよっ!」とぶつぶつ文句を言いながらも、お腹を押し出して赤ちゃんを引っ張り出すしかない。
3頭ともすべて「ギャーッ」のあとの人任せスタイルで出産を終えたが、3頭ともまたまた極小サイズだ。

長女は60g(グミより小さい!)、長男82g、次女62g(これもグミより小さい)。
60gで死なずに育ったのはうちの歴史の中でも一頭か二頭だと思う。

困ったことに、すみれは顔や背中ばかり舐めまわして、濡れて冷えたまま隅にころがすし、肝心な赤ちゃんのお尻の世話は鼻にしわを寄せて顔をそむける。
女性ホルモンが少ないのか、とにかくすみれは出産も子育ても問題だらけでひと時も目が離せない。

そして、
そして、
この感覚、何と説明したらいいのかわからないけど、60gの長女、どうもアミらしい。
産まれて手に取り上げて顔を見た時鳥肌が立った。
母は一目見て、「泣きそうなほど愛おしいわ。」と言った。
とうとう戻って来たのだろうか。
そしてなぜすみれ? あやめに産んでもらうと思っていたのに。
本当だろうか。
よくわからないけれど、生まれた瞬間から誰かの手に渡すなんてことはみじんも考えられなかった。

だけど60g!!
頼む!育って!

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すみれの出産(1)

 すみれの発情が流産以来5ヶ月で早々と来た。
私はかなり交配に消極的だった。
あんな流産のあとで体は大丈夫なんだろうか。
早産や流産が重なるという事は、女性ホルモンに何か異常があるんじゃないだろうか。
産まれても子育ての下手だったすみれ、また未熟児が産まれれば私たちの負担が大きいのではないだろうか。
などなど・・・。
しかし母と相談の末、「一度掛けにしてしっかり食べさせて、胎児を少ない数で大きく育てるようにしてみる」ことになり、詠太と交配することになった。

 そして交配から58日目、早産ではないぎりぎりの日数の8月16日朝5時、陣痛が始まった。
と言うか、始まったのを知らずに寝ていた私、あやめが馬乗りになって私の顔を叩くので目が覚めた。
明らかに「寝てる場合じゃないのよ、起きて起きて!」と言っている。
寝ぼけながら「何?あやめ、うるさいなぁ。」と起き上がると、あやめはすみれの回りを飛び跳ねて興奮している。
すみれを抱き上げてみると、おりもので下腹部が汚れていた。
「あっ、お産が始まってたのね。」
着替えてすみれを抱いて1階に下りて分娩の用意をしているうちに7時を過ぎ、いきみが始まった。

すみれの出産は毎回やっかいだ。
一回目は一週間の早産(グミが63gで生まれた時)、二回目は7頭全部早産で死産。
今回数日前のレントゲンに写ったのは3頭、なんとか無事に産んで欲しいものだと思った。

(続く)

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あやめ、牧羊犬になる

 毎晩、二階の住人のあやめとすみれ以外の犬たちは、寝る時間になるとリビングから寝室へと廊下を駆け抜ける。
その時間が近づくとそわそわ落ち着きがなくなり、出遅れてなるものかと、皆母の一挙一投足を伺う。

そして、「寝るわよ~」の声で騒々しく駆け出すのだが、その時にあやめが野次馬のように参加する。
よく見ると、「ワンワン」と吠えながら一頭お尻から追って、寝室に駆け込むのを見届けると、すかさず取って返して次のを追い立てる。

ん、どこかで見たような。
羊を追うボーダーコリーかシープドッグか。

パピヨンは牧羊犬ほどではないにしても、元々スパニエルにチワワやポメラニアンなどを掛け合わせて固定された犬種らしいから、「追い立て」系の血は濃いのだ。
スパニエルは藪に隠れた鳥を群れで追い立てる猟犬だ。
実際にスパニエルが獲物を捕獲するのではなく、追い立てて鳥がびっくりして飛び上がった所を猟師が銃で撃つというアシスタントのような役割だ。

そういえばあのおとなしいアミも、みんなが寝るときは「追い立て」に生前参加してたなぁ。
アミは路地にハトが遊びに来た時も、目の色を変えて飛び出して行って、近くまで行って前足で地面を叩き、ハトが飛び立つように追い立てていた。
それを見て、さすが元スパニエル、と納得したものだ。

あやめはハトの追い立てには興味はなさそうだが、パピヨンの追い立ての姿はハマるのだ。
嬉々として飛び跳ねながら往復し、全員寝ると一仕事終わったような顔をしてすたすた戻ってきて、誰もいなくなったリビングでくつろいでいる。

贅沢な趣味があってつくづく幸せな奴だと思う。

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忠犬!?

帰宅して、門扉を開けた音で「ウッ」と玄関のドアの内側がら声が聞こえた。
あやめの声だ。

電気の消えた玄関の上り框(かまち)で数時間待っていたらしい。
ほかは誰もいない。
母の犬たちは夜寝るための部屋に移動しているし、すみれはリビングにいた。
母に聞くと、「どんなに言っても玄関から動こうとしないのよ。アミそっくりになって来たわよ。」
暗いし、エアコンも付いていないので蒸し暑い。
「抱いて連れて来ようとすると、逃げて二階に駆け上がってしまってつかまらないのよ。」
しまいに「勝手にしなさい!」と言ったらしい。
「お構いなく、私は一人玄関でママの帰りを待ちますから。」とは良くアミの言ってたセリフだが、とうとうあやめも言い始めたのか。

アミがそうだったのは分かる。
お互いべったりだったし、私がいなければ生きていないも同然の子だったから。

でもあやめは他の犬たちと思う存分遊び、お客様には「そんなになつくならよその子になりなさいよ。」と私がヤキモチ焼くほどフレンドリーで、お客様の膝に乗ったまま降りようとしない。
「わー、人懐っこくて可愛い!」なんて言われようものなら狂喜して顔を舐めまくる。
そんな時はフレンドリーな犬の飼い主を味わえて、ちょっと嬉しいのだが。

そんなあやめだからこそ、私を玄関で待つと決めたのには少し意外だった。
何だかようやく『愛犬』に育ってきた感じ。
床に手を当ててあったかい場所を確認する。
「ああ、ここに座っていたのね。」
じーん・・・。
絆が縄をなうように少しずつ太くなっていくのを実感。

それにしても飼い主の足音を聞き分けて黙って待つ、と言うのは出来ないのかね。
毎回レクレーションのように吠えるのをやめて欲しいんだけど。

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