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アミはアミなの!

犬と暮らすWEB漫画

≪ぺこ≫

 あみりには生まれた時から頭蓋骨に大きな穴が開いている。
通称「ペコ」と呼ばれている穴だ。

頭蓋骨は人間もそうだが、4枚の骨が合わさって出来ている。
胎児の時、その4枚が徐々に成長して合わさり、頭蓋骨が形成される。

ツボで「天柱」はその合わせ目の事だ。
天柱を触ってみるとわずかに凹みを感じる程度だが、未熟児などの場合、骨の形成途中で生まれてきてしまうので穴が開いているのだ。
チワワなど超小型犬にも多い。

軽度なら成長するにつれて骨も成長し、ふさがって行くが、あみりはあまりにペコが大きかった。
そっと触れてみると人差し指が丸々入ってしまうほどの大きさ。
頭の大きさがピンポン玉くらいのころの人差し指大だから、触れるだけで背筋がぞっとしたものだ。
そこの部分は膜はあるものの脳が露出していることになる。

遊んでいて頭をぶつければ即死だ。
触れると頭痛がするらしく「キャーン」と言うので、頭をなでることもできなかった。
思いきり遊ばせてあげたくて、一時期はヘルメットをかぶせることを考えた。
プラスチックかアルミなどの材質で何か出来ないかと頭の中で試行錯誤していた。

あみりがまだ小さいころ手が頭に当たってあみりが泣き叫んだことがあった。
私は「ごめんなさい!ごめんなさい!神様気をつけます!お願いします、まだ連れて行かないで!!」と必死に祈った。

頭を触られたくないのは1歳過ぎまで続いていたので「ぺこ」の確認は最近はしていなかったが、数日前ためしにそっと撫でてみたら悲鳴をあげない。

おや。

そーっと頭の中心を指を滑らせてみた。
ぺこの大きさが小指の先位になっている。
その穴もふにゃふにゃではなく、厚い膜のような感触がある。

やった。
成長するんだ。

穴が大きすぎてあきらめていたが、命と言うのはすごい。
そこまで考えてふと気が付いた。
最近吐き気も収まっているので、与えるたんぱく質の量を増やしている。

腎臓は、たんぱく質から出る老廃物の解毒の仕事をしているが、一生で解毒できる量が限られている。
もともと機能不全の腎臓の場合、たんぱく質制限は必須条件だ。

あみりの場合一日に食べさせられるたんぱく量はわずか4g。
それを超えるとリスクが高まる。
今、解毒作用のある薬を食事ごとに飲ませながら8gくらいまで増やしてきている。

そのせいで骨が発育しはじめたのかも知れない。
ふーっ。
なるほどねぇ。

一つの病気の事だけ良かれと思うと別の病気のリスクになったりして。
バランスが大事なのは人間も同じだなぁ。

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≪離乳スタート≫

 あやめのちび達が生後1か月になった。
あやめも小屋につきっきりではなくなり、あみりが近づいても唸らなくなった。
離乳が始まりふやかしたフードを食べさせるのだが、まだうまく食べられないので一番手間のかかる時期だ。

あやめは普段の生活にもどりつつある。
夜はあみりやぐみと一緒に私の布団に潜り込んで寝ている。
昼間もアトムやグミとおもちゃの取りっこをして遊び、私の膝の上に乗って居眠りしたりしている。

そして、一日に数回くらい授乳のため小屋に入って行く。
あやめ用に用意したミルクやフードを平らげたあとだ。

たぶん、数時間ごとにお乳が溜まるのだろう。
特に食事をすると急激にお乳が張り出すようだ。
いそいそと入って行って子供たちの真ん中に座り込む。
「さあ、溜まったわ。おっぱい飲ませよう!」と思うんだろうなぁ。

そのあとは代わって私が離乳食を食べさせる。
フードを指にとって子供たちに食べさせていると、あやめが近くで見守って世話を焼いている。

「助かるわ、ご飯食べさせてくれて。もうお乳も出が悪いのよ。」
と言う顔をしている。
吐き戻しと言う、本来親犬がやるべき離乳食を忘れてしまった犬たちは完全に人間に依存して生きている。
子育ても人間をパートナーとして受け入れ、信頼しきっている。

あと一か月二人の共同作業、頑張って、そして楽しもうね、あやめ。

そうそう、チビさんたちは毛色がはっきりしてきた。
みんな白茶だと思い込んでいたが、私が残そうとしている黒い顔の女の子を除いて3頭トライのようだ。
びっくりした。

どうも黒い気はしていたがこげ茶、つまりかなり濃いセーブル&ホワイトだと思っていた。
赤ちゃんの時は色が濃い目なのでわかりにくいのだ。
トライと言っても完全なトライではない。
あやめのようなハウンドトライと言うんだろうか、茶の毛が混じった判別しにくい色。
一度に3頭トライが出るなんてありえないと思い込み過ぎたようだ。

アミ似の女の子こそセーブルで、ますますアミっぽい。
あやめは黒い子を出す素質が高いんだろう。

先が思いやられる。

また黒っぽい子が出たらどうしよう。
本当に打ち止め、うちにはこれ以上残せないよ。

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≪カフェデビュー≫

 ご近所のパピヨン友達が横浜でランチをするという企画に声を掛けていただいた。
あやめは出産中で連れて行けない。
せっかくだからあみりをデビューさせたい、と行く決心をした。

しかし、あみりは箱入り娘だ。
箱も箱、マトリューシュカも真っ青の入れ子の奥底で育った。

一番大事な社会化の時期、寝たきりで過ごし、お散歩もまともにさせたこともなかった。
一歳近くなったとき、動物病院に血液検査に行って、大きなわんことばったり遭遇し、死ぬほどおびえて以来、すべての犬にキャーキャー悲鳴を上げるようになってしまった。

お散歩はその後出来るようになったが、キャーキャーは治らない。
吠えたときはお座りさせるといいですよ、と教えてもらったが、実はあみりはお座りもできない。

過去、教えようと思ったことがあった。
しかし、はたと困った。
食べ物に興味がなく、体もそーっと触らないとおなかのどこかが痛いらしく、悲鳴を上げる子にお座りを教える方法が思いつかなかったのだ。

ササミもジャーキーもチーズも、どんなおやつも食材も食べたがらないのでご褒美がないのだ。
腰を落とさせて座らせようとしても悲鳴を上げるので、とうとう「生きているだけでいい。」と断念してしまってはや一年。
こういうとき困るんだよなぁ、ともう一度チャレンジすることにした。

一年前と違うのは、ずいぶん食べられるものが増えたこと。
どうしても欲しいからお座りをする、と言うほど食欲があるわけではないが、体調がいいときはジャーキーやチーズを食べるようになって来た。
ランチには間に合わなかったが、少しずつ訓練をし始めている。

 ランチは母の作った犬用バッグに入れて行き、何とか事なきを得た。
吠えたり震えたりしていたが、悲鳴を上げるほどではなく、ほぼ有袋類と化してバッグから出てこようとしなかった。
フルーツコウモリの赤ちゃんが袋に入れられている写真があったけど、まさにそのまんまだ。

ランチもお座りも、結局は飼い主の根気の問題だ。
「生きてさえいればよし」が基本なのは変わらないが、アミのようにどこにでも連れて行けるようになる夢も増えた。
具合が悪い日は、おやつで釣って訓練なんて、ぜいたくな望みに感じる時もある。
食べてくれさえすればいいと祈る気持ちの日もある。
ゆっくりでいい。
お互い焦らず生きて行こうね。

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写真は参考までにフルーツコウモリと有袋類あみり

コウモリ1

カフェあみり

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≪子供たち≫

 さて、生まれた子供たち、一週間経ってそれぞれ体重も倍くらいになった。
順調だ。
あやめは産後三日目から下痢が始まり夜中にひとりでお風呂場に行って用を足してくるようになった。
これは非常にありがたい。
夜は私のベッドの横のケージで親子で寝ているが、部屋のトイレを使わずドアを手で押して開け、お風呂場に歩いていく音が聞こえる。
その音を聞いて飛び起き、お風呂場の掃除とあやめのお尻を洗うのが、今のところの日課。

お産の時、赤ちゃんはへその緒でつながって胎盤と一緒に生まれてくるが、たまにへその緒が切れてしまう。
切れないようにへその緒を持って引っ張り出すのだが、一頭切れてしまって取り出せなかった。
後産(あとざん)と言って胎盤だけあとで出てきて始末できればいいけど、今回は見当たらなかったのであやめが食べた可能性が高い。

野生だと胎盤は栄養たっぷりのチーズみたいなもので、母犬が数日食事をしないで子犬の世話をするために必要な食糧になる。
ただ、小型犬にとって胎盤は栄養価が高すぎるようだ。
うちでは食べると下痢が止まらなくなるので、食べさせない。

長引いているあやめの下痢もそのせいかと思う。
子犬の体重が増えていなければお乳が出ていないと言う事なので、こまめに量る。
下痢が始まって二日目、子犬の体重が止まったので、病院で注射をしてもらい、産後用下痢止めを処方してもらい、食欲が再び戻った。
これで落ち着きそうだ。

さて、子犬たち。
じゃじゃーん。

一頭黒い顔の子がいる。

鼻の周りだけ白く、今にも消えそうな細いブレーズが入っている。
身体もかなり派手な模様だらけ。
そして女の子。
!!!

さてはアミ!?

あれ、じゃああみりは???
アミ天上で分裂した?
何分の一かずつ生まれてきたらどうする?
黒い子が生まれたと言っては残していたらどうなる?

そんなことは無理だ。
恐ろしすぎて考えられない。

先のことは置いといて、今の子。
ふと名前を考えていたりする。

さあ、どうする?

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写真は①ちびたち
あやちび2016b

②あやめとちび
あやちび2016a

③小屋の前で待機するあみり。唸られても動じません。
あみり小屋前

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